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エンゲージメントは高い方がよいのか

4月3日付の日本経済新聞の朝刊記事「ホワイト企業はモーレツに敗北 働きがい高めプラチナへ」はクライアントからの問合せやコメントが多数あり、反響の大きさを物語っていました。

「働きやすさは高いが、働きがいは低い企業を『ホワイト』、逆に働きやすさは低いが、働きがいは高い企業を『モーレツ』、両方とも低い企業を『ブラック』と分類。結果はホワイトの負けだった。いま、働きやすさに働きがいも加わった『プラチナ』企業への進化がはじまっている」(紙面より)

スコアや施策を開示

働きやすさや働きがいは、いま多くの企業がエンゲージメントとして、統合報告レポートなどを通じてスコアや取組み事例を開示しています。

今回はエンゲージメントついて、ISO30414のガイドラインに重ねて、皆さんと一緒に考えていきます。

2018年に制定された人的資本開示に関する国際的なガイドラインであるISO30414では、「適切なサーベイ等で行われた、従業員エンゲージメント指標の結果」を算出式として示しています。

現状、企業が独自の項目を抽出し、エンゲージメントサーベイのスコアやその後の取組み施策などを開示しています。

一般的にエンゲージメントが高い組織は業績の向上が期待できると言われていますが、本当にエンゲージメントは高い方がよいのでしょうか。

人的資本開示の流れのなか、多くの企業がエンゲージメントサーベイを実施し、スコアの向上に注力をしています。

成長することが前提

ある企業の人事担当者から「エンゲージメント向上の戦略は全社一律でなく、エンゲージメントを高めたい人財とそうでない人財がある」と聞き、これは言いえて妙だと思いました。

組織における2:6:2の法則で下位層の2割に対するエンゲージメントをどうするか、全社でスコアを上げることが重要なのか、本当にエンゲージメントを高めたい人財はだれか、考えていただく一助となれば幸いです。

人的資本経営への投資は、「働きがいや働きやすさへの投資」であり、企業が生産性を高め、投資以上に成長することが前提です。エンゲージメントを経営課題と捉え、向き合ってもらいたいです。

(赤木雅樹)

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