人材育成の計画の立て方と人材育成のポイント
人財育成のヒント近年、人材を「資本」としてとらえ、その価値を最大限に引き出して持続的な企業価値向上を目指す「人的資本経営」が注目されています。大手企業では2023年度より人的資本開示が義務化されました。人材育成は経営戦略として取り組むテーマです。
本記事では、人材育成担当者として人材育成計画に取り組むにあたって、何からどのように取り組んでいったらよいか、これからの人材育成の在り方を解説していきます。
人材育成計画とは
人材育成とは、「企業方針や経営戦略、ビジョンに共感し、企業成長に貢献する人材を育成する」ことです。英語では、「Human resource development(HRD)」といいます。
スキルや技術の習得だけでなく、企業文化の醸成、仕事に対する姿勢や考え方をマインドセットすることで、中長期的に企業を支える人材を育てます。
人材育成計画とは、企業理念や求める人物像に基づき中長期的な視点で策定する計画です。人材育成の目的、対象者、育成内容、育成方法、評価等の要素が含まれています。
人材育成計画の目的
人材育成計画の目的は、以下の通りです。
・社員の成長・キャリアアップを支援し、モチベーションを高める
・組織力の強化につなげ、企業価値や競争力を高める
人材育成計画の策定で、企業は以下のメリットを得ることができます。
・社員の成長・キャリアアップを支援できる
・組織力の強化につなげることができる
・企業価値の向上や競争力の強化につなげることができる
人材育成計画の重要性
人材育成計画は、人材育成の目的や目標、資源配分、成果評価などを明確にして、人材育成の成果を高め、企業の持続的な成長と発展につなげます。
人材育成計画を策定する際には、企業の経営戦略と連動させ、社員のニーズを取り入れることが重要です。人材育成の成果を評価する仕組みの構築も大切です。
1 人材育成計画がないと発生のおそれのある問題
人材育成計画がないと、以下の問題が発生する可能性があります。
人材育成計画がないと、人材育成の目的や目標が不明瞭になり、効果的な人材育成ができなくなります。
人材育成の資源が適切に配分されない
人材育成計画がないと、人材育成の資源が適切に配分されず、効率的な人材育成ができなくなります。
人材育成の成果を評価しづらくなる
人材育成計画がないと、時間経過に応じた本人の成長℃と会社の期待値のギャップを把握できず、人材育成の成果を評価しづらくなります。
社員のモチベーションが低下する
人材育成の目的や目標が不明瞭だと、社員はなぜ人材育成を受けなければならないのか、理解できず、モチベーションが低下する可能性があります。
人材育成の成果が上がらない
人材育成の資源配分が適切でないと、社員が必要なスキルや能力を身につけることができず、人材育成の成果が上がらない可能性があります。
人材の流出につながる
人材育成の成果が評価しづらいと、社員は自分の成長を実感できず、モチベーションが低下し、離職につながる可能性があります。
企業は人材育成計画を策定し、人材育成を効果的に進めることで、これらの問題を回避して持続的な成長と発展を目指すことができます。
人材育成の計画を立てる手順
人材育成計画は、企業の成長と発展を実現する重要なツールです。企業は経営戦略を元に人材育成計画を策定し、現状を分析したうえで戦略的に人材育成に取り組むことで、企業の持続的な成長と発展を実現できます。
人材育成計画は、以下の手順で作成していきます。
STEP2 現状の人材の状況やスキルを正しく把握する
STEP3 現状とのギャップを算出する
STEP4 ギャップに応じた段階的な実行計画を立てる
STEP5 実施後は成果を評価し見直す
STEP1 経営戦略を元に人材ポートフォリオを明確にする
経営戦略は、企業の将来像を実現するために、企業がどのような事業を展開し、どのような競争優位性を発揮するのかを示したものです。
まずは企業の理念・ビジョンを再確認する必要があります。経営戦略の実現に必要な人材は、職種やスキル、経験、マインドセットなどによって異なります。人材ポートフォリオとは、その人のスキルや経験、在籍部署や在籍期間など、人材を構成する内容を記したものです。
経営戦略を分析し、将来の理想の人物像が具体化されていること、どのような人材を必要としているのかを明確にすることが重要です。具体化が難しい場合は現場で成果を上げている従業員のコンピテンシーから考察することもよいでしょう。
STEP2 現状の人材の状況やスキルを正しく把握する
現状を正しく把握することは、人材育成計画作成の基礎となります。現在の人材ポートフォリオと必要とする人材を比較して、不足している人材や、過剰な人材を把握します。
優秀とされている人材が持っているスキルなどをリストアップして企業にとって必要な人材を分析します。
1 現状の把握方法
現状の人材の状況やスキルの把握方法としては、以下のような方法が挙げられます。
スキルマップの作成
スキルマップとは、社員のスキルや経験を可視化したものです。スキルマップを作成することで、社員のスキルや経験の全体像を把握できます。スキルマップの作成の際には、スキルの定義やレベルの明確化が重要です。
アンケートやインタビューの実施
アンケートやインタビューを実施することで、社員のスキルや経験、キャリア志向などを直接把握ができます。アンケートの際には、回答者の負担があまり大きくならないような工夫が必要です。
OJTやプロジェクト等での評価
OJTやプロジェクト等での評価を通じて、社員のスキルや経験を間接的に把握できます。OJTやプロジェクト等での評価の際には、評価基準の明確化が重要です。
資格やスキルの認定試験
資格やスキルの認定試験により、社員のスキルや経験を客観的に把握できます。資格やスキルの認定試験の際には、認定試験の信頼性を考慮のうえ選定することが特に重要です。
2 現状把握の際の注意
現状の人材の状況やスキルを把握する際には、以下の点に注意する必要があります。
・継続性に配慮する
・結果を活用する
客観性と公平性を重視し、本人にとっても会社にとっても納得感のある評価をすべきです。
また、継続的に定点観測することで、人材のスキルの変化を把握できます。さらに結果を配置転換などに活用することで、育成のスピードアップにもつなげられるでしょう。
STEP3 現状とのギャップを算出する
理想の人材要件と現状とのギャップは、企業の経営戦略を実現するうえで必要な人材を育成する際に発生する課題です。
1 人材ポートフォリオの現状のギャップの算出方法
経営戦略と人材ポートフォリオの現状とのギャップを算出する際には、以下の2つの方法が一般的です。
数量的な方法では、職種やスキル・経験などの項目ごとに、経営戦略を実現するために必要な人材数と、現在の人材数を比較して、ギャップを算出します。必要な人材数は、以下の計算式で算出します。
「経営戦略を実現するために必要な人材数 = 経営戦略で定めた目標数 / 1人あたりの目標達成率」
【例】
経営戦略で「新規顧客を100人獲得する」という目標を定めた場合、1人あたりの目標達成率が25%であれば、経営戦略を実現するために必要な人材数は4人
2、質的な方法
質的な方法では、経営戦略を実現するために必要な人材の能力や資質を定義し、現在の人材がその能力や資質をどの程度満たしているかを評価して、ギャップを算出します。質的な要素を評価する際には、アンケート調査、面接、ロールプレイング、ケーススタディ等が用いられます。
質的な要素を評価する際には、主観的な評価に偏りが生じる可能性があるデメリットがあります。複数人による評価や客観的なデータの活用等によって、偏りを少なくすることが重要です。
2 算出の際の注意点
ギャップの算出には、以下の点に注意する必要があります。
ギャップの算出には、正確なデータに基づいて行う必要があります。経営戦略や人材ポートフォリオの分析は、慎重に進めましょう。
・多角的な視点で分析する
ギャップの算出は、単一の視点ではなく、多角的な視点に拠ることが重要です。経営戦略や人材ポートフォリオを、さまざまな角度から分析して、より正確なギャップを算出できます。
・定期的に分析する
経営戦略や人材ポートフォリオは、社会の変化や技術の進歩、社員の意識の変化などにより常に変化しています。ギャップも定期的に算出して、経営戦略を実現するのに必要な人材を適切に配置し、人材育成を進めることができます。
3 人材ポートフォリオとスキルマップの活用
人材ポートフォリオとスキルマップを組み合わせて活用することで、より効果的な人事戦略の策定が可能です。
例えば、人材ポートフォリオでは経営戦略を実現するのに必要な人材のギャップ、スキルマップでは社員のスキルや能力を把握し、ギャップを埋めるうえで必要な育成内容や育成方法を検討できます。
また、人材ポートフォリオで職種やスキルのバランスを把握し、スキルマップで各自のスキルや能力を把握すれば、人材配置や人材育成の計画立案がより容易になります。
STEP4 ギャップに応じた段階的な実行計画を立てる
ギャップに応じた段階的な計画を立てる際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
優先順位をつけて取り組む
ギャップが複数ある場合は、優先順位をつけて取り組むことで、効率的にギャップを埋めることができます。
1.経営戦略の実現に与える影響の大きさ
経営戦略の実現に最も重要なギャップから優先して取り組みます。
2.埋めるのにかかる時間や費用
短時間で埋めることのできるギャップは、優先的に取り組みます。
段階的に取り組む
ギャップが大きすぎる場合は、段階的に取り組むことで、無理なくギャップを埋めることができます。
1 人材育成計画書(ロードマップ)の作成
必要な人材要件とギャップが明確になったら、人材育成計画書(ロードマップ)を作成します。ロードマップとは、企業が人材育成を効果的に実施するための道筋や手順表です。人材育成の目標や目的、育成対象者、育成内容、育成方法、育成評価などを明確にして、必要なスキルを可視化することです。
育成方法やスキルの教育などは、社員の階層やレベルによって異なります。例えば、新卒社員向けの研修では、主に社会人へのマインドセットとビジネスマナーを教える必要がありますが、中堅社員や管理者層には、リーダーシップや部下指導力等コンセプチュアルスキルや専門的なスキルの教育が必要です。
企業の環境や社員のニーズは、常に変化します。人材育成計画書(ロードマップ)は、定期的に見直して、常に最適化を図ることが重要です。
2 厚生労働省 職業能力評価シートの活用
自社の人材育成計画書作成にあたって「人材育成計画書の参考となるキャリアマップや能力基準が社内にない」「イメージを具体化できない」場合には、厚生労働省のサイトの活用も有効です。
厚生労働省が公開している「キャリアマップ、職業能力評価シートおよび導入、活用マニュアルのダウンロード」ページから各種資料、テンプレートをダウンロードして、活用するものよいでしょう。
出典:厚生労働省 ホームページ
STEP5 実施後は成果を評価し見直す
実施後に成果の評価と見直しは、人材育成の重要なプロセスです。成果評価のうえで、人材育成の成果を検証し、必要に応じて見直します。
1 成果の評価と見直しの手法
成果の評価は、定量的な評価と定性的な評価の両方から行うことが重要です。定量的な評価では、業績や成果に対する貢献度や習熟度等を測定します。
定性的な評価では、行動や態度、スキルの活用度などを測定します。
評価測定の具体的な手法としては、以下のものが挙げられます。
・面談:1on1ミーティング(上司と部下が1対1で対面する定期的なミーティング)
・実績評価:従業員の勤務実績や成果を評価
・ポートフォリオ評価:研修のレポートやプレゼンテーション資料、OJTの成果物、自己学習の記録など
・360度評価:上司、同僚、部下、顧客、取引先など評価対象者の周囲にいるさまざまな関係者からフィードバックを集めて、評価対象者の行動や成果を評価する方法
2 成果の評価と見直しの際の注意点
成果の評価と見直しの際には、以下の点に注意する必要があります。
・評価の対象と方法を適切に設定する
・評価者を明確にする
・評価結果をフィードバックする
・成果の評価結果を客観的に分析する
・評価結果を踏まえて、人材育成の計画や内容を改善する
成果の評価結果を踏まえて、人材育成の計画や内容を改善することで、人材育成の成果をより高めることができます。
人材育成の計画や内容の改善は、成果の評価結果を踏まえて、PDCAサイクルを繰り返し回すことで継続することが必要です。人材育成PDCAサイクルとは、人材育成の計画・実行・評価・改善を繰り返し、人材育成の成果を高める手法です。PDCAサイクルは、以下の4つのプロセスで構成されています。
人材育成を実施するときのポイント
・経営戦略と連動させる
・学習の仕方にバリエーションを持たせる
・評価制度を構築する
・ニーズを取り入れる
・Future Skillもスコープに入れる
人材育成は、経営戦略と連動させ、学習の仕方にバリエーションを持たせ、評価制度を構築し、ニーズを取り入れ、Future Skillもスコープに入れることで育成成果を高め、企業の持続的な成長と発展に貢献できます。
経営戦略と連動させる
経営戦略は、企業が目指す方向性や、そのために必要な人材像を示します。
人的資本経営においては、経営戦略と人材育成を連動させ、経営戦略の実現に必要な人材の育成が重要です。
経営戦略と人材育成の連動を図ることで、企業は人的資本を最大限に活用し、持続的な成長を実現できます。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
経営戦略と人材戦略の一体化を図る
経営戦略と人材戦略は、不即不離に考えることが重要です。経営戦略の策定の際には、人材戦略も同時に検討し、経営戦略と人材戦略の実現性を高めることが大切です。
人材戦略を経営戦略に反映させる
人材戦略は、経営戦略を実現に必要不可欠です。経営戦略の実現に必要な人材像や、人材を活かす具体的な施策を経営戦略に明記しましょう。
経営層と人事部門の連携を強化する
経営戦略と人材戦略を連動させるには、経営層と人事部門の連携強化が重要です。経営層は、人事部門に人材戦略の立案や実行を任せるだけでなく、人事部門の活動を支援し、人材戦略を経営戦略に反映させる実効性を高めましょう。
学習の仕方にバリュエーションを持たせる
人材は一人ひとり異なる性格や習熟度を持っています。人材育成の学習の仕方にもバリエーションを持たせることが重要です。在宅勤務やリモートワークなど労働環境の変化もあり、さまざまなバリエーションを持たせることで、一人ひとりのニーズに応じた学習を実現できます。
OJT(On-the-Job Training)
OJTとは、職場でのOJT先社員から直接指導を受けながら、仕事に必要なスキルや知識を身につける方法です。
OJTのメリットとしては、実践的なスキルや知識が身につくうえ、職場の雰囲気や文化にいち早くなじめることが挙げられます。
デメリットとしては、指導者のスキルや経験によって、学習効果が左右される可能性や、OJT先の業務量や負担が大きくなる可能性などが挙げられます。
Off-JT(Off-the-Job Training)
Off-JTとは、職場を離れて、セミナーや集合研修などに参加して、スキルや知識を身につける方法です。
Off-JTのメリットとしては、OJTでは手薄になりがちな専門的なスキルや知識が身につき、OJTとの比較では、学習効果のコントロールが容易なことなどが挙げられます。
デメリットとしては、実践的なスキルや知識を身につけることが難しく、OJTと比較して学習時間が限られるなどが挙げられます。
Off-JTの種類には、集合研修やeラーニングがあります。
集合研修:集合研修とは、講師と受講者が同じ場所に集まって、対面形式で実施する研修です。
講師と受講者が直接コミュニケーションを取ることが容易で、受講者同士の交流やフィードバックで学び合いが促進されます。
eラーニング:eラーニングは、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器とインターネットを利用して教育、学習、研修を行う学習形態です。従来型の集合研修に比べて、より効率的かつ効果的な学習を実現できます。近年では企業の人材育成において、eラーニングの活用が進んでいます。
ブレンディング研修:ブレンディング研修とはeラーニングと集合研修を組み合わせる等、学習メディアを組み合わせて行う方法です。事前学習としてeラーニングを実施し、トータルの研修コストを抑えながら最大限に学習効果を高める試みもあります。ブレンディング研修は、人材育成の新たな可能性を切り拓く手法として、今後ますます普及が予想されます。
令和5年6月に発表された厚生労働省の令和4年度「能力開発基本調査」によると多くの企業がさまざまな段階でOff-JTを導入しており、内容も多岐に渡ります。
出典:厚生労働省令和4年度「能力開発基本調査」P11
自己啓発
自己啓発とは、社内外のセミナーや研修に参加したり、書籍やWebサイトを活用したりして、個人が自主的にスキルや知識を身につける方法です。
自己啓発のメリットとしては、自分の興味や関心に応じた学習ができる、自分のペースで学習を進めることができるなどが挙げられます。
デメリットとしては、学習効果が不確実であること、学習にかかる費用や時間が必要などが挙げられます。
「能力開発基本調査」では、自己啓発に対する支援を行っている事業所は82.9%であり、「受講料などの金銭的補助」が最も多い支援です。
出典:厚生労働省令和4年度「能力開発基本調査」P27
評価制度を構築する
人材育成の成果評価は、育成施策の改善のうえで重要です。人材育成の成果を評価する制度を構築が求められます。評価制度の構築で、人材育成の成果を客観的に評価し、改善を図ることができます。指導する側もされる側も十分納得でき、改善につながることが重要です。
人材育成計画書作成には、厚生労働省の「職業能力評価シート」も活用できます。厚生労働省の資料はいずれも無料でダウンロードできるうえ、カスタマイズが可能です。文章の書き方や基準設定に大変役立ちます。自社に合致するものがあれば一度目を通しておくといいでしょう。
社員ニーズを取り入れる
人材育成の効果を高めるには、社員のニーズの把握が重要です。社員のニーズを取り入れる仕組みの構築が求められます。
社員のニーズを取り入れる仕組みの構築で、社員のモチベーションを高め、人材育成の成果を高めることができます。そうすることで、人材エンゲージメントを高め、結果として、企業の競争力向上につながります。
社員のニーズを取り入れる仕組みとしては、以下のようなものが挙げられます。
・社員面談:上司が社員の業務やキャリアについて面談を行い、ニーズを把握する方法
・キャリア開発支援制度:社員が自らのキャリアを設計し、スキルや能力を身につけるための制度
・社内SNSやコミュニケーションツール:社員同士が気軽にコミュニケーションを取り、意見や要望を共有する方法
従業員の声を尊重し、ニーズを的確に把握し、人材育成に反映することで効果的な人材育成をしていきましょう。
Future Skillもスコープに入れる
人材育成は、変化する時代に対応するためにも重要です。Future Skillとは、これからの時代を生き抜くために必要なスキルです。
例えば、以下のようなものが挙げられます。
・グローバルな視点で物事を考えるスキル
・多様性を受け入れ、協働するスキル
Future Skillを身につけた人材は、変化する時代に対応し、企業の成長に貢献できます。Future Skillを身につけた人材は、以下のことができるようになります。
・グローバルな市場で活躍し、企業の収益を拡大する
・多様な視点で物事を捉え、新たな価値を生み出す
・自ら学び、成長することで、企業に貢献する
企業は、Future Skillを身につけた人材の育成で、人的資本を高め、持続的な成長と発展を目指すことができるのです。
人材育成計画のモデルケース
人材育成計画のモデルケースとして、新入社員教育をみましょう。新入社員の育成は、企業の将来を担う人材の育成で、最も重要な取り組みの一つです。
時期に合わせて、目標とゴール・を定めて、学習内容・学習方法を設定していきます。
期間計画策定の際は、以下に留意して策定します。
・個人の強みや適性を活かしながら、成長の機会を提供する
・上司や先輩社員のサポート体制を整える
まとめ
今回は人材育成とは何か、人材育成の目的や定義、人材育成計画作成の手順、実施のポイントまでを紹介しました。人的資本経営において、人材育成は重要な要素です。
デジタル技術の活用や自律型人材の育成、多様な人材の育成など、時代の変化に合わせた人材育成が求められています。経営戦略や社員のニーズを踏まえて、効果的な人材育成を継続することで、社員と自社の成長を実現させ、人的資本の価値を向上させましょう。