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米国で考えたHRの「本質的ミッション」

先日、米ラスベガスで開催されたHR Technology Conference 2024に参加してきました。人工知能(AI)技術の出現で、HR techのトレンドもこの1年で大きく変わったというのが私の印象です。

まず課題にフォーカス

昨年までは、業務に必要なスキルをどのように定義し、社内外の人材を最適に活用することが話題の中心だったように感じました。しかし、今年は解決すべき課題にまずフォーカスしたうえで、従業員の様々なHR関連データをもとに最適な業務支援をAIが提案する「タレント・インテリジェンス」という概念がメインになっていたことが印象的でした。

まさに、本質的なところにテーマが移ってきたように感じました。

HR領域の業務に携わる皆様は、日々の膨大な業務に追われて、施策を実行すること自体が目的になっていることも多いと伺っております。

本来は「HR施策を通して経営課題をどのように解決していくのか」というのがHR部門のミッションであり、人的資本経営の目指すべき姿です。

例えば、海外現地法人の売り上げアップが経営課題であり、現地法人で活躍できる人材を育成・配置することがHR部門のミッションだったとします。

その時に考えるべきことは、実際のビジネスシーンを正しく把握して、どのような人材が必要とされているのかを具体的に考え、本質的な課題に対してアプローチすることだと考えます。

施策は成功と成長のため

実際のビジネスシーンでは当然「話す力:Speaking」が求められ、それだけではなく「交渉力」、「ダイバーシティ」などのグローバル・リーダーシップというソフトスキルも求められることでしょう。

単に語学テストのスコアを軸にした育成・配置になっていると、本質的な課題に対処し切れていない恐れがあります。HR施策は、ビジネスの成功と成長のためにあるものだと思います。

「経営課題をHR施策でどのように解決していくのか」というHR部門の本質的なミッションについて、改めて考えさせられたカンファレンスでした。

(塩田 友)

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